神経を抜いた歯のリスクについて
2022年10月7日
皆さんのお口の中に神経を抜く抜髄という処置をした歯はあるでしょうか?
そのような歯の寿命は治療をしたことのない歯よりも10年程度短くなると言われています。
歯髄と呼ばれる歯の神経を抜くと歯そのものに栄養を届けることが出来ず歯質が脆くなっていきます。
枯れ木をイメージすると分かりやすいかもしれません。歯質が弱くなるとむし歯が出来やすくなったり、歯の根が破折しやすくなります。
歯の根が折れてしまうと保存が困難で抜歯に至ることが多いです。
抜髄後に歯の根にお薬を入れて被せ物や詰め物などで治しても天然歯と違い被せ物などにはどうしても僅かな段差などができてしまいます。そこに汚れが付きやすくなるためむし歯や歯周病のリスクが高くなるのです。
また抜髄後の歯にむし歯が出来ても、しみるなどといった痛みを感じないため気づかないうちにむし歯が大きく進行していることも多くあります。
歯の寿命は神経の有無だけで決まるものではありませんが、このようにたくさんのリスクがあるのです。
日々のブラッシングや歯科検診などでいつまでもご自分の歯が残せるようにしていきましょう。